地元の名産、イチジクの甘露煮やホタテのしょっつるオイル煮、きりたんぽ鍋、稲庭うの花吸等々。食前酒は日本酒仕込みの梅酒、これも美味しかった。
寝る前にもう1回、早朝1回、チェックアウト前にもう1回温泉に入る。
泉質は、単純硫黄冷鉱泉(低張性・弱アルカリ性・冷鉱泉)。泉質別適応症は、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症。
ほんのり白っぽく濁りのある柔らかいお湯。いつまででも入っていられる感じだった。ただ、日帰り客にも人気があるらしく、夜まで地元のお客さんがいた。
それほど広くもなく、立ち上がらないと海は見えないし、露天風呂も無いが、お湯は心地よかった。
温まってベッドサイドのライトで「彼のオートバイ彼女の島」を少し読み、早めに眠った。
2023年2月25日(土)
翌日は、Twitterで知り合った地元のすかいさんと初対面。「案内しますか?」のひとことをいただき、ちょっとだけ考えてお願いすることにしたのだ。
同じ仙台の出身であることや、過去に縁のあった街が一致していたことから妙な縁を感じていた。
強風が吹く朝だった、時々吹雪いた。すかいさんは、芝居好きな方で自らも演じるらしい。名前は芸名?なのだった。綺麗な空色の車が迎えに来た。
挨拶もほどほどに、まずは象潟(きさかた)の九十九島を見ようと、蚶満寺(かんまんじ)へ向かってもらった。
車を降りて歩くと、すぐに山門がある。料金を払ってお寺に入ろうと向かうが、何かパッとしない。天気のせいもあるが、足が向かない。
道を逸れて、庭園のほうへ向かった。象潟の特徴である陸上の島々を少し見て、それでいいかなと・・・
何やらスマホを使って風景の中に芭蕉の船を浮かべて見ることができるらしいが、ガラケーの私はあまり興味無し。すかいさんは、一生懸命試みていたが。
チェックアウトは10時、ウロウロしているうちにお昼前になった。まずは、温泉だ。
グーグルマップでも評価の高い「眺海の湯」へ向かう。道の駅象潟「ねむの丘」の中にある、天然温泉の日帰り施設だ。
初対面で温泉に誘われたと、すかいさんはちょっと戸惑っていたが、温泉好きとのことで喜んでくれた。
温泉の前に、せっかくだからと展望室へ行って感動。
象潟の九十九島の全貌と、昔の図面とを比較して見られる。そして、荒れていて白波がかえって美しい日本海が溢れていた。素晴らしい眺望だった。
上は西施(せいし)像。この地を訪れた芭蕉が詠んだ句にちなんだ像らしい(象潟や雨に西施がねぶの花 芭蕉)
温泉の画像が無いのがとても残念だ。紅茶色の湯に胸まで浸かって、存分に日本海を見渡せる。その開放感はたまらない。
素晴らしいのはそれだけでなく、受け付けの横を入ると座敷の休憩室になっていて、全面のガラスの向こうには、鳥海山が見えるはずなのだ。その日は曇りと吹雪で見えなかったが。
泉質は、ナトリウム-塩化物強塩泉(旧泉質名:強食塩泉)。適応症は、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病。
料金も魅力的。90分大人450円、小人300円。1日券大人600円、小人400円。貸しタオル 170円。
※ねむの丘「眺海の湯」:https://www.kisakata.nemunooka.jp/blank-7
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404 NOT FOUND | ひとりで行きたい、風景の見えるお店 & 温泉
朝から3度目の温泉入浴のため、早々に浴室から出てしまったのが悔やまれる。
できることならば、休憩室と温泉を行ったり来たりして1日中いたい。地元のおばちゃんたちの方言の会話を聞きながら。
さて、お昼だ。何を食べよう。すかいさんのおススメを聞きながら飲食店を一通り見て回り、道の駅の中を端っこまで歩いてみた。そこに魅力的な店があった。
途中にいた「にかほっぺん」。スカイさんはちょっと興奮ぎみ。なかなか会えないのだそうだ。地元で人気なのだろう。
私は筋肉質のネイガー(秋田のヒーロー)に会いたかったが、いなかった。
下の写真は、道の駅の端っこにある「海鮮処 魚吉」。隣が魚屋だからネタは新鮮なはずだ。
地元のもの、旬のものが食べたかったので、この店の鱈の親子丼に決めた。
昆布〆鱈と真鱈子の醤油漬けの丼。別注文で寒鱈汁。セットの味噌汁と変更ということで100円引き。鱈の親子丼は1,300円位?だったかな。そんなに高くない記憶(写真忘れ)
特に真鱈子の醤油漬けが美味しかった。夏は岩ガキが美味いらしい。地元のすかいさんおススメだ。
食後はコーヒー。実は、温泉とこの珈琲店がこの旅の一番の目当てだった。
お店の特徴が一番出るのかな?と思い、ブレンドを注文。素敵なカップで出てきた。あっさりしたクセのない飲みやすいコーヒーだった。
最近ガツンとした特徴のあるコーヒーが好みなので、しょうじき物足りなかった。メニューにあった極上マンデリンにすべきだった。
店の名前は「猫間珈琲」(ねこまこーひー)という。素敵な名前だ。土産コーナーの奥にあり、微妙に居心地の良さそうな空間だ。
なぜか急いで土産物を選び、気になっていたいちじくソフトを持って車へ。外は吹雪。道の駅を後にした。いちじくは美味しい。つぶつぶがたまらない。
個人的には、この道の駅象潟「ねむの丘」で一日過ごせてしまいそうだ。しかも、満足、至福であること間違いない。非常に気に入ってしまった。
眺望最高の良心価格の温泉施設、本格的な珈琲店、土産物、ぼんやりずっと居たい展望室、様々な飲食店、足湯もあるそうだ。
「ねむの丘」の名前も、芭蕉の詠んだ句が由来だそうだ。
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